今回は、ミヨオーガニックのアメニティを導入いただいている素敵な宿泊施設をご紹介します。
舞台は、福岡県柳川市にある「柳川藩主立花邸 御花(おはな)」様です。江戸時代から約400年続く立花家の末裔が運営し、7,000坪の敷地全域が「国指定名勝」という全国でも類を見ない料亭旅館です。
「文化財に泊まる」という体験を届ける御花様では、起源は2000年前に遡るほどの歴史を持つ柳川の「水(堀割)の歴史を守り、未来へ繋ぐ」ためにプラスチックの削減に挑戦されています。そのアメニティのパートナーとして、当社のアメニティを選んでいただきました。
今回は、実際に御花様を訪れ、マーケティングマネージャーの金原様と対談してきました!300年受け継がれてきた歴史や、環境への真摯な想いをぜひご覧ください。
930kmの水路と共に生きてきた街、柳川
ミヨオーガニック代表 山本美代(以下、MiYO):本日はよろしくお願いいたします。まずは、御花様の歴史や魅力についてお聞かせいただけますでしょうか。
御花 金原様(以下、御花):はい。御花は誕生から約300年経つ旧柳川藩主・立花家の邸宅です。敷地全体が国指定名勝に指定されており、100年前に建てられた文化財の建物を活かし、75年前に料亭旅館として創業しました。現在は18代が運営を引き継いでいます。
MiYO:300年も同じ場所を守り続けていらっしゃるのは本当にすごいことですね。御花様がある柳川という街自体も、「水」と深い関わりがあると伺いました。
御花:おっしゃる通りです。柳川は元々干潟で地盤が緩く、元々は人が住めるような土地ではありませんでした。そこで、遠くの川から水を引いて930kmにも及ぶ「掘割(水路)」を造ることで水を得て成り立ってきた、まさに水と共に生きてきた街なのです。
MiYO:高度経済成長期には、その掘り割りが埋め立ての危機にあったそうですね。
御花:ええ。水道が発達し、ゴミが溜まった掘り割りを埋め立てる計画が持ち上がりました。しかし、埋め立てを進める担当者だった市役所職員の「広松 伝さん」自らが、「地盤沈下を防ぎ、水害から街を守る仕組みだ」と説き伏せて残したという歴史があります。最近では、この掘り割りを中心とした環境への配慮が評価され、世界的なデザイン賞である「iFデザイン賞」を受賞することもできました。
農業で国を救おうとした14代当主の想い
MiYO:素晴らしいですね!御花様の施設内も歴史が息づいていますが、特に印象的なエピソードがあれば教えてください。
御花:100年前に20歳で家督を継いだ、14代当主の存在が大きいです。侍の時代が終わり家臣たちが職を失う中、彼は「農業がこの国を救う」と信じて、三池高菜の開発、宮川早生みかんの栽培方法を確立して全国に広めました。
当時、多くの大名が東京に拠点を移す中、彼が農業のために柳川に戻ってきたことが、現在の御花へと繋がっています。館内には彼が心血を注いだ、全国的にかなり珍しい「松と岩だけの庭園」や、初代藩主の家臣が戦で使用した本物の兜なども展示しています。
宿泊のお客様が思い思いに綴る「思い出ノート」。柳川の美しい月夜をイメージして作られた御花オリジナルのインクで、文化財での特別な滞在の記憶を書き残すことができます。
なぜ、プラスチックではなく「竹歯ブラシ」だったのか
MiYO:まさに「本物」の空間ですね。今回、当社の竹歯ブラシをはじめとするMiYO ORGANICのアメニティを導入いただきましたが、その理由をお聞かせいただけますか?
御花:今回のリニューアルのテーマとして「プラスチックを排除したい」という強い思いがありました。それは、私たちが「水を大切にする」という柳川の歴史と共に歩んできたからです。
また、100年経った文化財という「本物」の空間と調和するためには、時代を問わない普遍的で本質的なものを選ぶ必要がありました。プラスチックのような一時的なものではなく、経年変化にも耐えうる普遍的なものを取り入れたかったのです。
MiYO:ありがとうございます。実際に導入されてみて、いかがでしたか?
御花:初めての竹歯ブラシ導入で、ご高齢のお客様やご家族連れに受け入れていただけるか不安もありましたが、MiYO ORGANICさんのアメニティの使い心地の良さや環境への配慮が決め手となりました。
私たちとしても、ただ単純にエコをしようというより、「堀割に囲まれている施設だからこそ貫くべき姿勢」として、この取り組みを続けていきたいと考えています。
100年後の未来へ、この景色を繋ぐために
MiYO:最後に、御花様の今後のビジョンについてお聞かせください。
御花:かつて人々の飲み水でもあった柳川の「堀割」ですが、現在は当時より水質が濁ってしまっているという課題があります。本来、遠くの川から水を引っ張ってくるための仕組みである堀割なので、透き通った水というのは難しい背景もあります。
プラスチック問題や水害など、自然環境の変化にも目を向け、「どうやってこの堀割を100年後に繋いでいくか」「この地域を美しく保つにはどうしたらいいか」という問いに対し、施設全体でもっと勉強し、真摯に向き合っていかなければならないと感じています。
この柳川の地に立花家が根ざして約400年、そしてこの御花という場所が、300年間所有者を変えずに同じ場所にあり続けられたこと自体が、本当に奇跡だと思っています。これは決して私たちだけの力ではなく、地域の方々や、これまで関わってくれた多くのメンバーみんなで一緒に繋いできたからこそ、今があるのだと深く実感しています。
この場所が持つ歴史の面白さや、私たちが大切にしている想いを、これからももっと多くの方に知っていただきたいですね。
MiYO:目先のことだけでなく、何百年も地域のことを見据えていらっしゃる姿勢に本当に感銘を受けました。本日は貴重なお話をありがとうございました!
【施設情報】 柳川藩主立花邸 御花(おはな)
江戸時代から続く柳川藩主・立花家の邸宅であり、約7,000坪の敷地全域が名勝(国指定文化財)に指定されています。現在も立花家の末裔が運営し、日本で唯一、その敷地内に宿泊できる料亭旅館として唯一無二の体験を提供しています。近年は堀割を中心とした環境配慮や文化財を活かした取り組みが高く評価され、世界的な「iFデザイン賞」をはじめ、「JAPANトラベルアワード2026 グランプリ」や「九州観光まちづくりAWARD 2025 宿(おもてなし)部門 金賞」といった数々のアワードを受賞しています。
・住所:〒832-0069 福岡県柳川市新外町1
・電話番号:0120-336-092(代表受付 10:00 - 16:00)
・客室数:20室
・アクセス:西鉄「柳川駅」よりタクシーで約10分、または西鉄バス「早津江」行乗車「御花前」下車徒歩2分。九州自動車道「みやま柳川IC」より約11km。
・公式サイト:https://ohana.co.jp